開発秘話

それは、2018年10月21日のことだった。人生初の東京旅に出たapple502jは、リクルートビルである未踏ジュニア発表会に向かっていた。本来の目的は三橋優希さんのUTIPSだった。

午後4時も過ぎたところ、西村惟さんの「Toubans!」が発表の場に立った。「LINEで当番Bot、すでに80名以上が使用」。これを聞いて驚くと同時に、なんでLINE、と思った。


ここで補足をしておこう。LINEのアカウント登録には、携帯電話が必須だ。そんなもの持っていない。私はToubans!の発表をただ聞くだけになってしまった。


発表の最中にもいくつか不思議な点を見つけた。「勝手にまわすのが問題なら、Toubans!でも勝手に設定を変えられるんじゃないの?」「さまざまな問題に、携帯電話を持っていない、は入らないの?」「配信停止も設定に入れないの?」

そして発表が終わって変えるときに、西村さんを呼んだ。「Discordに移植していいですか?」「いいですよ」これが私のBot開発の始まりだった。

開発は1ヶ月程度。その間に、西村さんは550万円を獲得。未踏ジュニアのスーパークリエイターに加え、LINE BOOT AWARDSにも出展していた。ただ、Discord版にも期待をしていたようだ。


開発の中で、当番通知が登竜門であるのは、すでに承知だった。ただ、discord.pyはthreadingを許可しない。while Trueループでは複数guildに対応しない。ということで、開発メンバーを増やした。kenny2githubさんの助けがなければ、Toubans! Discord Versionは当番設定しかできないBotになっていた。


ついにリリースのときが来た。BotはHerokuというよくわからんものを使うのは避けて、ラズパイで管理することにした。SQLにデータを保管してもいいが、jsonのほうが設定を手動変更しやすい。Toubans!は、Discordでの人生を歩むことになった。